「佳菜子、今日帰り暇?ケーキ食べに行かね?」 「理一と先週も行ったじゃん、まあいいけど」 「やった!佳菜子サンキュー!」 意外なことに甘いものが大好きな理一。 幼なじみだからこその、この特権を、私に向けてくれる笑顔を失いたくない。 だから今日も私は言葉を飲み込む。 『理一が好き』 この一言をいつになったら伝えられるのかな。