そして海澤の口が開く。

「お前そのカバン何?」

店長が私も気になってた!と
余計なことを言うから、
絶対言わなきゃいけない感が…。

「今日おばあちゃんの家に
行くんです。
電車乗り遅れるんで、
私はもう行きますね。」

これ以上聞かれないように、
少し大きなカバンを持って
2人に頭を下げ裏口からでた。


「さぁーてこっから、
どーしよーな」

歩きながらずっと、
考えていると家に着いていた。


あ、来るとこ間違えた。
どーしよって思っても
家入れないんだから漫画喫茶
でも、行こっかな。

その前に銀行でお金、
おろさないと。


夜までに寝場所確保しなきゃ、
またこないだみたいに
路上でねなきゃいけない。