ナ「どれくらい戦ったのだろうか。


あたりはほぼクレイオス達の軍で勝利も見えていた。


ピュグマリオンの姿は戦場になく、どうやら戦力の見せ付けとこちらの戦術を見て帰ったようだ。


指揮官がないピュグマリオンはもう戦いとは言えない状態であった。」


ア「これで、終わりましたか。」


ク「あぁ、ピュグマリオンは早い段階で退却していった。」


ヘ「姫様!クレイオスさん!」


ク「ヘラクレス、お前も無事だったか。」


ヘ「勿論、遠くからちゃーんと姫様を護衛してましたよ。」


ア「何度か助けられたな。」


ク「よし、ならこちらも帰ろう。ヘラクレス、皆に退却を知らせよ。近場の者には俺たちが声をかける。」


ヘ「御意。」


ア「・・・・・・」


アN「なんなんだろう、この不安。


まだ、終わっていない?


勝ったはずなのに、


あとは帰還するだけなのに、


スッキリとしない勝利に顔を曇らせていると、肩を力強く押された。」




ク「アーテ!!」


パァンッ


ア「・・・え?」




アN「何が起こったの?


何故、私は後ろに倒れていくの?


何故、兄様は顔を歪ませているの?


何故、兄様の体から血が流れていくの?


なぜ・・・






ナゼ、兄様ハ倒レタ?」