ヘ「姫様。もうすぐ出陣です。ご用意を。」


ア「ありがとう。もう向うよ。」


ヘ「・・・必ず、きてくださいね。」






ア「兄様。



私はこれからも兄様だけを好いていきます。



そして必ず国をこの手で・・・



それまで見守っててくださりますか?



まだまだ未熟な私に、



力を貸してくださりますか?



もし、私の最期がきたその時には、



迎えにきて、くださりますか?



それまで私はあなたを生涯忘れません。」



ナ「優しい風が吹く。



兄、クレイオスのような優しく強い風。



そこに、



すぐそこにいるような・・・」





ク「俺はずっと傍にいるよ。アーテ。」





ナ「風の中に聞こえた微かな声。


その風はアーテの頬を撫でた。


まるでクレイオスのような暖かい手で。」











クN「さらば、愛しき妹よ。


俺はお前の命尽きるその時まで


見守っているから・・・


いつまでもその太陽のような笑みを、


空へ向けてくれ。」