多分、僕が驚いたからだろう。


慌てた飛鳥は、首をぶるぶる横に振りながら。



「まだ、様子見、だよ?

だけど、何かね…。

何か、今度は大丈夫そうなの。」



そういうと、また、にーっと笑った。


耳まで、真っ赤にして。



「女の子?」


「うんっ。『The Secret Garden』のね、シャーペン持ってた。」


「え、あの、奏多が壊したやつ?」


「そうっ、あの限定品のシャーペンっ!!

ジョシュアでプレイしてるんだって。

私ね、喋りかけてみたの!!」


「飛鳥から?」


「もう、すっごい緊張したーっ。

いきなりだからね、向こうも最初、変な顔して。

でもね、何だかあの子は違う気がする。

明日もまた話せるといいなって。」


「そうだな。」



飛鳥が自分から興味を示すなんて珍しい。


しかも、自分から話しかけるなんて、な。