「大哉君がねっ、―――!!」
「飛鳥が赤くなってるからさ、男でも出来たかって聞いただけじゃんっ。」
「ほらっ、もーうっ!!」
間に立たされた碧も、くだらない喧嘩に巻き込まれたことに気付いてか、飛鳥の身体を引き離す。
「っとに、お前ら、勝手にしてろ。」
むくれたまんまの飛鳥の頭をパシリと叩いて。
冷凍庫を開けて、アイスクリームを取り出すと振り返りもしないで出て行った。
「……。」
無言のまま、また僕の隣でスナップエンドウを手に取る、飛鳥。
しばらくの間、黙ったまんまで続けていたこの単純作業が、何だかおかしくなってきて。
ふはっ、―――。
どちらからともなく、笑い出した。