「この猫の名前は?」



ふと三谷君の声に気づき我にかえる。



「お前、なんていうの?」



「名前、ない」



猫は寂しそうにいう。



「んーそうか、じゃあ名前考えようぜ!
なにがいいかなぁ」



そう言いながら考え始める三谷君はとても楽しそうで
動物が好きなのがよく伝わってきた。


この子の名前か…



「りりあん」



なんとなく思い浮かんだ名前を呟く。

それを聞いた三谷君はパッと顔を上げた。



「りりあんか、可愛い名前だな!

じゃあ今からお前の名前はりりあんだ」



「りりあん…りりあん!」



猫…りりあんは喜んでいた。


考えてみれば、名前をつけるのは初めてだなぁ