足音の違いが分かるほど、いつも玲唯のことを楽しみにしていたのだろうか。 秀勝の思考が分かる筈もなく玲唯は 「椎名、いい耳持ってるんだね。 是非、うちの部活に欲しいくらいだよ。」 そう、冗談ぽく言って笑った。 そのとき、いつものように手にしていた電子辞書を玲唯は軽く秀勝に見せるようにしていた。 玲唯のことどう思っているかを考えていた秀勝は電子辞書によって意識を戻される。