花火が良く見えるところに着き、腰を掛けて少しした頃。



「私、なんか買いに行ってくる。」



そう言いながら立ち上がった玲唯を見ると、秀勝も立ち上がる。



「俺も行きます。」



「いいよ、椎名は此処に残って帆乃夏ちゃんをよろしくね。」



「でも、先輩またナンパされるんじゃないですか?」



言いながら眉間に皴を寄せる秀勝。



そんな秀勝に玲唯は苦笑いを返す。



「そんなこと、滅多にないから。」



「でも…。」



「分かった。じゃあ、たかやんを連れてくから。


ね?それでいいでしょ?」



「はい…。」



秀勝は渋々うなずいた。