*Switch 7
花火大会
週末。
地区では最大の海上花火が行われる。
学校に集合することになっていた中で一番に到着したのは秀勝だった。
いつものように文庫本を開く。
ほどなくして白地に淡い桃色の花の咲く浴衣の裾が秀勝の視界の端に映った。
「秀勝くん、来るの早いね。」
秀勝が顔を上げた先に立っていたのは帆乃夏だった。
「こんばんは。俺もまだ着いたばかりです。」
笑みを浮かべた秀勝に帆乃夏が居づらそうに俯いた。
会話が一度おさまったところで秀勝はまた文庫本に目を落とす。
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