私はボソッとそう言うと、チョコは少し驚いた顔をしていた。


その顔を見て、私みたいなのが、恋愛なんかするんだ~?とか思ってそうでちょっとムカついた。


「ミューが可哀想だから、何とかしてあげないとね」


「俺の事はどうでもいいのかよ!?」


「あんたが捕まろうが死刑になろうが、私にとってはどうでもいいのよ。 ってゆうか、その方がいいし」


そう言うと、チョコはふてくされた。


「ふてくされてる場合? 行くわよ」


私はチョコの腕を引っ張って、ホウキに乗せた。


向かうのは、ミューの住む街。
天使の街は、神様の住む所の近くにあって、私たちのような職業の者は、滅多にやって来ない。


だからか、やたらと目立っている。
ミューの家のドアをノックすると、目を腫らしたミューが出てきた。


ミューに向かって、一言。


「これから、ダブルデートしない?」


私のその言葉に、ミューとチョコは唖然としていた。


それから向かったのは、ジャックの家。
死神の街の不気味な雰囲気に、チョコだけじゃなく、ミューまでもがビクビクしていた。


ジャックの家の中に入ると、まためんどくさそうにソファーに横になっていた。


「ジャック。 デートしよっか」


「めんどくさいけど、いいよ~」


淡白な受け答えをした後、私は指を三回転させ、あるものを出した。