「駄目だ、こりゃ」


トマトは呆れたように言う。


「イチゴー! お前の魔法で何とかしろよ!!」


「えー? めんどくさい。 キスしてあげたら? 治るかもよ?」


「泡吹いてんのにか!? 毒リンゴじゃねーんだぞ!!」


ギャーギャーギャーギャー、うるさいなぁ…。
と思いながら、私は少し笑った。


人差し指を三回転し、叫ぶ。


「ピンクの液体、全部チョコの中にうつす!!」


「やめ…! トカゲの尻尾とか…!! ぎゃああ! 気持ちわりー! ぶくぶくぶく…」


今度はチョコが泡を吹いてしまった。
自分が飲んで嫌なもん、人に飲ますなよ…。


なんて、思った。



「悪魔のくせに、優しいなんて聞いた事無いよ」


眠たそうにアクビしたトマトがそう言った。




FIRST☆END