『ちょっとって何?ちゃんと言ってよ、リーダー』
『………』
ユキがさらに追及してもリーダーは黙ったまま。
『わ、私が悪いの………。
あいつに余計な事言っちゃったから……』
シオリが責任を感じる中、その肩をノリが叩いた。
『誰も悪くないよ。
だからこんな空気はもう止めよう』
『……………』
『でも』
何かを言いかけると、ノリが強い瞳でリーダーを見つめた。
『………でもこれだけは一つ言わせてもらう。
俺達はリーダーを信用してるから一緒に居るんだ』
『………』
『俺達に言えない事があるならそれでもいい。
だけどいつか話してくれるのを待ってるから』
今日は勿論、出掛けるのは中止になった。
こんな空気で遊びに行ってもつまらないし、ゲンタを放っておいて自分達だけ楽しめないとノリやアンナが言ったからだ。
それぞれがプレハブへと戻り、この家に残ったのは俺とリーダーの二人だけ。
リーダーは落ち込んでいるのか口を開こうとしなかった。
『……………大丈夫?』
一言だけ声をかけると『あぁ』と低いトーンで返ってきた。