だけどそれと張り合ってるリーダーもすごい。二人はまだ睨み合ったまま硬直状態が続いていた。
『まぁ、いいや。時間はたっぷりあるしな』
カシワギの一言でやっと睨み合いが終わった。
そして……………。
『おい、こっちに来いよ』
カシワギは突然後ろを振り向いて、誰かを呼んだ。
すると店の物陰から一人の男が出てきた。
『‐‐‐‐‐‐‐‐‐!!!お、お前は………』
動揺したのは俺の方。だって、だって…………。
『ユウキ、お前には色々聞きたい事があったけど、
今日はとりあえずこいつを紹介しとくよ』
カシワギはそう言って、俺の前にその人物を立たせた。
『俺達の新しい仲間【ナカジマ】だ』
ナカジマ、通称“ナカジ”
同じ学校で同じクラス。成績はいつもトップで先生から期待もされてた。そのナカジがなんで…………
なんでこの世界に?
つーかナカジがカシワギの仲間?
俺はパニック寸前だった。
『ユウキ君、やっぱり君はこの世界に居たんだね』
ナカジと対面するのは初めてで、恐らく話した事も数える程度しかない。
『…………な、なんでナカジがここに?』
『なんでって、僕も選ばれたからさ』
何故かその顔は誇らしげだった。
そりゃ、この世界に居るって事はそうだろうけど……いや、だってナカジは…………。
『いつも成績良くて将来も期待されてたじゃねーか』