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その後、リーダーが気分転換に街を見て回ろうと言った。
四番街を抜けて三番街。二番街、一番街と突き進んでいった。
どこを歩いても人気はなく、物音一つ聞こえてこない。やっぱり夜にならないと活気がない。みんな今頃寝てるのかな?
『俺はな、今までこの世界の隅から隅まで調べた。
でも出口らしきモノは見つけられなかった。だけどMの存在を知って出口はあるって確信したよ。………必ず、この街のどこかに………』
リーダーの拳が固く握りしめられているのを俺は見逃さない。この世界から出たいという気持ちがひしひしと伝わってきた。
この世界の入り口は絵だった。
だとしたら、出口ももしかしたら……………。
『よう、お二人さん』
突然俺達の背後から声が聞こえた。
この声は…………。嫌な予感は見事に的中してしまった。
『こんな所でコソコソ何をしてるのかなぁ?』
そこに居たのは不適な笑みを浮かべるカシワギだった。
『お前には関係ねーよ』
すぐにリーダーが睨みをきかせた。
ピリピリとまた空気が痛い。この二人の威圧感は本当にすごい。まるで犬猿の仲みたいなそんな感じだ
『別にお前に用はねーよ、ダイキ。
用があるのは…………』
『…………』
『ユウキ、お前だ』
鋭いカシワギの目が俺を捉えた。反らしたいのに何故か体が動かない。そんな俺を助けてくれたのはやっぱりリーダーだった。
『ユウキと話したいならここで話せ。
俺の目の前でな』
それを聞いたカシワギは再びリーダーと睨み合う。
『てめぇは邪魔だ。言っただろ?お前に用はないってな』
ドクン、ドクン。
カシワギ=怪しい奴だと思ってたけど、
そんなんじゃない。
この目は………………
この男は本当に危険だ。