M……いや、ミノル。


色白で細身の不思議な少年。

メールでフリーチルドレンの存在を知らせ、何回もこの世界に来るように問いかけ、俺をここに連れてきた。


『…………Mってそんなに重要な奴なの?』

俺はまだリーダーが言いたい事を理解出来ずにいた


『まだ気付かないのか?Mはフリーチルドレン。
つまりこの世界から出る事は出来ないはずだろ?』

『!!』


た、確かにそうだ。

フリーチルドレンになったら向こうの世界に戻る事は出来ない。だけどミノルは現実世界に居て、俺の前に現れた。


なんで?どうやって………?

この世界と向こうの世界を行き来するなんて、
そんな事可能なのか………?



『もしかしたらMはこの世界を作った人間かもしれない』


リーダーの言葉に少しだけ体が震えた。


『こ、この世界を作った?あいつが………?』


『例えそうじゃなくても、確実にMはこの世界の出口を知ってる』


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐“出口”
俺は初めてMの重要さに気付いた。


この世界から出る為には、
あいつに会わなきゃいけない。


ミノル、今どこにいるんだ?

会って聞きたい、ここから出る方法。
それと……………。


なんで俺を選んだのかと。