「んじゃ、今日は解散〜!」



夕陽が沈みかけた夕方。


面倒見がいいレイがいつの間にかその場を仕切っていて、今日は解散になった。


……あんなに飲み食いしよったのに、東野さんが「ひとり500円でよかよ〜」なんて言っていて。


マジかなんて思いながら私が500円をだすと「サクはタダでよか」なんてウインクを飛ばされた。


……この店絶対いつか潰れる。



「サクの家どこなん?」


「丘の近くの家やけど……」


「送って行こうか?」



……え?


真顔で言ったレイにその場にいた私と圭都と真理ちゃんが固まった。


いやいや……!



「ばか!お前は真理ば送って行くったい!」


「そうたい!私一人で帰れるしっ!」



苦笑いを浮かべる真理ちゃんに必死にフォローを入れる圭都と私。


本当にバカなの?鈍感なの?


彼女の前で他の女の心配するなんて信じられない。


そういう女心がわかっていないところは昔から変わっていないみたい。