「……やからそんなに仲がいいんやね」
少しだけ暗い顔をした真理ちゃんに「そんなことないばい!?」と必死になっている自分が少し惨めに思えた。
なんで私がこんな気ば使わんといかんと?
レイに「何か言ってあげて」とアイコンタクトを送った。
「ま、真理?」
うわずったレイの声。そして黙るレイ。
……え、ちょっと!
名前呼ぶだけなん?
「麗矢は、真理のこと好き?」
真理ちゃんの甘えた声と表情に目を見開く。
すこし離れた席では男子たちが大声でなんの歌かはわからんけど合唱を始めた。
……聞きたく、ない、よ。
「好きだよ。当たり前やろ」
真理ちゃんの目を真っ直ぐ見て、優しく微笑むレイに、胸が張り裂ける感覚。
改めて見せつけられた二人の関係。
ムリに笑顔を作っていると圭都と目が合って、そらした。
圭都って男のくせに勘が良さそうで、すごくやっかい。
……気づかんでよ。
私の、レイへの想いに…ーーー。