今日は、零兎と喋りたかったから、朝早く学校へ来た。

里居と加棚には、早く目が覚めたから先に行くと伝えた。

よし。

意を決し、3組を覗いた。

あ………。

零兎………………



と雛多だ。


雛多がいると零兎に気持ちが伝えにくい。

簡単に言えば、嫉妬だ。

もう一度覗く。


零兎と目が合った。
つい目を逸らしてしまった。


すると、
『待って柚季君!話しがあるんだ!!ちょっと雛多。待ってて。』と
零兎が言いながら、廊下にひとりで出てきた。

そして、二人で空いていた実習室に入った。


先に声を出したのは、零兎だった。

『柚季君…………どうして僕を避けるの……??なにか悪いことしちゃったなら、謝るから!』

悪いこと……。
零兎は、悪いことなんてしてない。

『ごめん。俺……零兎が同じクラスの奴からいろいろ言われてるの。見たんだ。
助けたかった。でも身体が動かなかった。そしたら、雛多が助けてた。それから、雛多と一緒にいるから、俺いらないんじゃないかなって。俺みたいな弱虫………零兎を助けられない俺なんて…………』


零兎の友達でいていいのか…………。


『そうだったんだ。大丈夫だよ!!雛多も、友達になってくれたんだ。雛多は、前に言ってた柚季君がgaiAが好きなの教えてもらったクラスメイトなんだ。柚季君は、僕のことも……レウのことも………好きでいてくれる。すごい嬉しい。初めて話しかけてくれた時すごく嬉しかったんだ!』

すると、突然ドアが開いた。

雛多だ。

『零兎。俺のことも言えよ。柚季君は、零兎の友達なんだから。隠さなくていいから。』と雛多は、いつもと違う声で、ドアを閉めた。


『いいの??柚季君は、絶対言わないと思うけど。』と零兎は、雛多に言った。

雛多は、頷いた。