カラオケに着き、個室に入った。
奥のソファに座る。

なんか胸がモヤモヤしている。

『ったく!柚季どーした??なんか変だぞ??』腕組みをしながら、手前に座る里居。

『いや………ちょっとイライラしててさ。』

『柚君すぐ我慢するんだもん!何でも言ってよぉ!!』加棚が少し怒ったように言った。


そうだよな。
友達だもんな。

『実はさ。ちょっと分からないことがあってさ。やっぱり、頼りになるような友達のが好きか?』さり気なく聞いた。

『頼りになる友達ねぇ~。そりゃ頼りになる友達も欲しいよなぁ…』里居が考えながら言った。


そっか。やっぱり。

『でも!』
そのまま里居が続けて言った。

『頼りになる友達ばっかりいらねぇよ。一緒にいて楽しい友達とか、共通の好みがある友達とか。。いろんな友達がいていいんじゃないか??』

いろんな友達………か………。

それを聞いた加棚が、
『分かる!だって、いろんな人がいるんだもん。みんなが同じ性格な訳じゃないしね!』と言った。


そうか。
わざわざ雛多と同じにならなくてもいいってことか。

よし。
明日は、零兎に話し掛けよう。


なにか胸がすっきりした。

『よし!!たくさん歌おうぜっ!』
俺は、マイクを持ち、二人に言った。

『柚君元気になったぁ♪♪歌おう♪』加棚が嬉しそうに跳ねている。

俺らは、ハイテンションのままカラオケで騒いだ。

普通に………楽しかった。
あいつら…いい奴だ。。