全速力で家を飛び出し、通学路をひたすら走る。
この時間になると通学している人はかなり少なく、やはり遅刻を恐れて走っている人が、二、三人しかいなかった。
こうなったのも全部、
お母さんのせいだ――。
実際はそうではないのだが、自分が悪いのだと認めたくないばかりに、お母さんのせいにしてしまう。
「はぁ、はぁ……」
急いだかいもあって、学校が見えてきた。
よし、もう少しだ、頑張れ自分!
と、その時だった。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン……。
「あっ!?」
朝のHR開始のチャイムが鳴り、私の頭の中は一気に真っ白になった。
人生初めての遅刻だった。
小学生の頃から、中二になった今まで、真面目な私は遅刻なんて一度もしなかった。するはずがなかった。
しかし今、チャイムが鳴ってるにもかかわらず、まだ校門の前にも辿りついていないことが、私の遅刻を物語る証拠だった。
やってしまった……。
私はがっくりと肩を落とし、そこからはトボトボと足の速度も落とし、校門の前まで歩みを進めた。
もう一度言う。
これが、現在中学二年生、
笹山穂乃果(ささやまほのか)の、人生初の遅刻である。
この時間になると通学している人はかなり少なく、やはり遅刻を恐れて走っている人が、二、三人しかいなかった。
こうなったのも全部、
お母さんのせいだ――。
実際はそうではないのだが、自分が悪いのだと認めたくないばかりに、お母さんのせいにしてしまう。
「はぁ、はぁ……」
急いだかいもあって、学校が見えてきた。
よし、もう少しだ、頑張れ自分!
と、その時だった。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン……。
「あっ!?」
朝のHR開始のチャイムが鳴り、私の頭の中は一気に真っ白になった。
人生初めての遅刻だった。
小学生の頃から、中二になった今まで、真面目な私は遅刻なんて一度もしなかった。するはずがなかった。
しかし今、チャイムが鳴ってるにもかかわらず、まだ校門の前にも辿りついていないことが、私の遅刻を物語る証拠だった。
やってしまった……。
私はがっくりと肩を落とし、そこからはトボトボと足の速度も落とし、校門の前まで歩みを進めた。
もう一度言う。
これが、現在中学二年生、
笹山穂乃果(ささやまほのか)の、人生初の遅刻である。