優はあたしから離れて、もう一度軽くキスをした。

「愛してるよ、望。」

そう言い残して歩いて行く優。

しばらく放心状態だったあたしははっと我に返り遠くなった優の背中に叫ぶ。


「あたしも…あたしも愛してるよ!優!」
優は振り返らずに片手を上げて振った。

優らしいな、と思うあたしの頬にひと粒の涙が流れた……。