「どうした?今日は奈子とデートじゃなかったのか?」

俺が尋ねると、うん、と呟きながらさっきまで望の座っていた椅子に腰掛ける。

「晴兄…実はさ、オレ…今日奈子と別れたんだ。」

「え…?」

俺が驚いた顔をすると、優はらしくないほど弱々しく言った。
「ごめん。」