その言葉にあたしは泣き笑いした。

「涙流してる場合じゃないよ。ほら、バスが来た。」

あたしたちの前に止まるバス。


「奈子…ありがとう。」

あたしがそう言うと、奈子は微笑んで頷いた。

あたしを乗せて走りだすバス。その後ろから、奈子はずっと見送ってくれていた…。