すると、何も言わずに入ってこようとする。

「ちょっ!なに!?」

「入れてくれよ。外寒いし。」
「だ、ダメ。晴兄と約束してるから。」
優を、一人きりの時に家に入れないって。

一瞬眉をひそめた優がまたいつもの顔になって、言う。
「ちょっとだけだよ。それに、お前も今日一人なんだろ?オレも一人なんだよ。」