「またやらかしてんな、望。」
頭上から降ってきた声にため息をつきながら振り返る。
「うっさい!優は黙ってて。」

「おいおい、そりゃないぞ。これ拾ってやったのに。」

優は自慢げな顔であたしのシャーペンを渡してきた。

「そりゃどうも。ていうか、あんたまだ帰ってなかったの。」
「ああ。忘れ物。」