「いい子よね、ホント。」

お姉ちゃんが手をタオルで拭きながらこっちに来る。

あたしはソファに腰を下ろしたまま手元のケーキの箱が入った袋を見つめた。
「優ちゃんは昔から優しかったもんね。」

「…そ、そうかな。」

あたしの反応にふふっと笑うと、お姉ちゃんがそっとケーキの袋を取る。