もう一つ、気付くことがあった。
対戦相手6人の内2人が、
あの時、宮田さんと一緒に私を囲んでいた女の子だ。
二人とも、凄い顔で私を睨んでいる。
まるで上條君に悪く思われたのは、私のせいだと言いたげに…
冷汗が一筋、背中を伝って流れ落ちた。
その中で、試合開始のホイッスルが鳴らされた。
今までの3試合は、誰もパスを回してくれなかったのに、
この試合は、初めからパスが回って来た。
不利な位置にいても、パスが来る。
佐伯さん達はボールを奪ったら、とにかく私にパスすると決めている雰囲気だった。
それを喜んでいいのか、分からなくなった。
仲間に入れてくれて嬉しかったけど…
何かが違うと、気付き始めた。