音がする。

ジュルジュル、血をすする嫌な音。



血が吸われていく。
どんどん彼の体内に入っていく。





いっそのこのまま何もかも吸われて、息絶えてしまえばいいのに。






しばらくして音が止まった。


目を開くと、彼は私から離れ口の端についた血を手の平で拭っていた。






「小春ちゃんの血、最高だった」




満足そうに、笑ってる。