たった1人の家族を、殺された。 恋人に。 「大丈夫大丈夫。小春ちゃん、これからも僕がずーっとそばにいてあげるね……」 ずっと……そばに……。 立ち眩みがして、私は彼の胸に飛び込むように倒れた。 体に力が入らない。 「こんなゴミがいなくなって、清々したでしょ?……でもさ」 ギュッと、 窒息しそうな力で抱きしめられた。 「怯える小春ちゃんも、なかなか可愛かったなぁ」 ゾクリ。 言いようのない恐怖が支配する。