「っ…あれ…お前……。つーか、ここはどこだよ!?おい、何だよこれっ…」



ジャラジャラと。
手錠の鎖の音がする。






「お兄さん、あなたに今から選択肢を与えます」


「…は?何だよ急に。ふざけんなよ」



2人の声が、耳に響く。







「小春ちゃんかあなた、どちらかを殺したいなって思うんですけど…」


「はぁ!?お前おかしいだろ!!マジで頭が狂ってる!!」


「黙れ」




どちらかを、殺す?
本気で言ってるの……?






「で、妹さんの方を殺そうと思うんですけど……いいですか?」


「っ…あぁ、いいよ!!あいつは遠慮なく殺せよ!!その代わり、俺だけは助けろっ!?」




兄の言葉が、妙に虚しく聞こえた。






「犯すなり、拷問するなり…好きにしろよ!!あんな奴、どんな目に遭っても俺には関係ないんだからなっ!!」