ため息をついて、兄が私の腕を掴んだ。




「約束通り、何があったのか話せ。ちゃんと全部、聞かせろよ」



そう言って座り込む私を無理矢理立たそうとしたきた。





その時、ガンッという大きな音がした。



ドサッと鈍い音を立てて、兄はゆっくり倒れた。


それは妙にスローモーションに感じた。






倒れた兄の後ろには、ハンマーを持つ四ノ宮くん。





「お兄ちゃん……?」


「大丈夫、死んでないから。こんな簡単に死なれたら、つまらないでしょう?」




彼にとっては、ゲームのような感覚なのかもしれない。