ため息をついて、兄が私の腕を掴んだ。
「約束通り、何があったのか話せ。ちゃんと全部、聞かせろよ」
そう言って座り込む私を無理矢理立たそうとしたきた。
その時、ガンッという大きな音がした。
ドサッと鈍い音を立てて、兄はゆっくり倒れた。
それは妙にスローモーションに感じた。
倒れた兄の後ろには、ハンマーを持つ四ノ宮くん。
「お兄ちゃん……?」
「大丈夫、死んでないから。こんな簡単に死なれたら、つまらないでしょう?」
彼にとっては、ゲームのような感覚なのかもしれない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…