全身が痺れるような、溺れてるような。





私の心は彼に震え
彼から目が逸らせなくなった。






「…どうする?」




彼の問いかけに私はただ、首を縦に振った。





断る理由なんかなかった。
私はただ素直に嬉しかった。


彼の気持ちが。






「これからよろしく。河瀬さん」




ニコッと笑い、彼は私から離れ、テーブルの上のカップを手に取った。





「私達…、今日から…カレカノ?」


「そういう事になるね。……嫌?」


「ううん……」




彼氏なんて、私には一生無縁だと思ってたのに。





「冷たい夜が、こんな…甘い夜になるなんて」


「甘い?」


「四ノ宮くんのストレートな告白…、なんか…甘く感じた、かも」


「何それ」




笑った顔は、愛嬌たっぷりで、本当に可愛らしかった。