「私とじゃ…釣り合わないよ……」



住む世界が違う。




あなたはみんなの人気者。
みんなから、必要とされる人。




私は必要とされてない人間。
あなたとは正反対。



正反対の私達が付き合うなんて…可笑しいよ。






「そんなの河瀬さんの勝手な意見でしょ?僕は河瀬さんがいいんだよ……」




捻くれた私とは違い、
彼の言葉はとても真っ直ぐに感じた。





「僕はね、河瀬さんじゃなきゃ嫌なんだ。他の女の子なんて、眼中にないよ」



モテるのに、もったいない人だ。





「でも…私……」




相手は憧れの人。
嬉しくないと言えば嘘になる。




生まれて初めての告白。
嬉しくないわけない……。




こんな私を、好きになってもらえるなんて…。夢みたいで。幻みたいで。





「付き合ってる人、いないんだよね?付き合おうよ」


「…でも…」


「…さっきから、ツベコベうるさいね……」




フッと、怪しく笑った四ノ宮くんは、






「……!!」




私の唇を、躊躇なく塞いだ。