「っ……四ノ宮くんっ……」
「……」
四ノ宮くんが、先生の手を思い切り叩いた。
先生は叩かれた右手を押さえて唖然としてた。
手が、赤くなってる。
「小春ちゃんに気安く障ろうとしてんじゃねぇよ。この変態教師」
低いトーン。
尚且つ、冷たい。
担任の先生に平気でそう言う彼は、もう優等生の面影はなかった。
優等生という名の仮面はもう、剥がれた。
担任の先生の手を叩いて、暴言を吐いたのだから。
「四ノ宮……お前…」
今にも怒り出しそうな先生に私は「すみません!!」と言って必死に頭を下げた。
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