チャイムがなった!

よーし、今日も読むぞ〜!

トントン

誰かが私の机を指で叩いた。

顔を上げると頼君がいた。

「やほー、どこまで読んだ?」

「百ページちょっと…」

「マジで?俺もう三百いったよ!」

「えっ!はやっ!!」

私読むの遅いのかも………。

なんか視線を感じる…

だっ大夜!

「へぇ〜、お前が小説なんて読むんだ〜!普段漫画しか読んでないくせにこんな長編を読むなんてめずらし〜〜☆」

頼君が丸い目で私と大夜のやり取りを見てた。

「たっ…たまにはいいでしょ!小説が読みたい気分なの!」

最近落ち着いてきたと思ったら、大夜また調子乗ってる!

私の肩を大夜は引き寄せてきた。

(えっちょっと、今頼君がいるのに!誤解されちゃうじゃない!)

でも頼君の前では叫べない…。


「飯田と花崎ってめっちゃ仲いいよな〜、前から気になってたんだけど付き合ってんの?」

(えっ!!!頼君それ誤解だよ!!!!)


「そーだよ〜☆」

ピースしながら大夜は言った。

「ちょ!誤解だから!!付き合ってなんかないし!ただの昔から遊んでたヤツみたいなもんだし!」

キョトンとした頼君は微笑みながら頷いてた。

「でもさ、花崎みたいなイケメンが昔から一緒とか飯田も嬉しいっしょ?」

うっ!うれしくないよおおお!こいつチャラいし!!!

「やだあ〜、この人チャラすぎて無理だよ〜!」

大夜が私を引き寄せる腕に力が入る。

(痛いってば!!!)

と思ったら私のおでこに大夜がおでこでコツンってしてきたーーー!!!!?

(ちょっと!!!これ?!頼君側からみたら明らかヤバイシーンにみえるよ!!?)

「えっ!!!今お前らキスした!??」

頼君がビックリして大声で言ってしまった。

その声を聞いたクラスの人達はめっちゃジロジロみてきた。

「しっ!してないよ!!!誤解!!」

私は必死に弁解しようとした。

「マジで?俺にはしてるように見えたんだけど…」

「気のせいだよ。俺がコイツとキスすると思う〜?するならもっと美少女としたいな〜☆」

こんな大ごとになるなんて思ってなかったから大夜も必死にフォローした。

「ハハハ!ヤバイな!お前らチャラいわっ!」
頼君がめっちゃ笑いながら言った。

(ううぅ…誤解だよぉ……大夜サイテー……)