「…………。」


「ね!凄いでしょ?」


そう言ってパチンとウインクする紗千香に、フレーズする私。


「……………。」


「ちょっとー、蘭ちゃんと聞いてた?」


「……………。」


「もしもーし。」


「……………。」


「ちょ…蘭?大丈夫?」



「う…。」


「う?」


「うっそーおぉぉぉお!!!!!」



いきなりそう叫んだ私にびっくりして目を見開く紗千香。



「ちょ!蘭うるさーい!!」


「あ、ご、ごめん…。びっくりし過ぎて…。
ねぇ、それ本当?本当なの!?」


「うん、本当本当。おじさんの知り合いがCielのコンサート譲ってくれるって!」


「え、紗千香のおじさんの知り合い、何者!?」


「なんか芸能関係の仕事してるらしいよー。」