そっと手首に当てる。



金属特有の冷たさ。



力を入れずに滑らせる。



これだけじゃ血は出ないけど…



「痛い、や…」



誰にも言ったことのない秘密。



こんなこと、舞歌と詩乃には言えないよ。



「寂しいなぁ…」



そんなとき。