「ところで先輩、どこに行くんですか?」



向かっているのは、たぶん街。



私達、苑芽学園生がよく行く定番の商店街…とでも言えばいいのかな?



某有名アニメ関連商品店があったり、大きなデパートがあったり。



いわゆる、中心街のようなもの。



街は私が降りる“大道(おおみち)駅”から徒歩すぐの場所に位置しているため、寄り道スポットでもある。



「んー?そりゃ、こっち方面だし街でしょ」



そう言う先輩はどこか楽しそう。



「えーと…そうですか、」



その一言を発したあと、私はいつもの帰り道のように窓の外を走る海辺の風景を眺めていた。