ここは最後の頼み、




「賢一ぃぃっ!」




賢一に泣きつくと、




「俺だったらアレするぜ」




ニヤニヤ笑う賢一。




「なに?」




聞くと案の定、あり得ないことを言われた。




「フラッシュモブ」



「はぁ?」



「俺たちダンス練習するから、フラッシュモブしよーぜ!」



「……賢一。

自分がやりたいだけでしょ」





それに上手くいくとは思えないんだ。

これはギャグじゃないから。

みんなの助けも大事。

でもね、俺は一人で向き合いたい。

俺だけを見てもらいたいんだ。

最近、唯ちゃんと二人でゆっくりしていなかったし。

でも、適当なプロポーズやありきたりなプロポーズはしたくない。

自分のためにも、しっかりけじめつけたいと思ったんだ。