「だよね……いつか……」
曖昧な答えをするあたしに、亜美は眉をひそめて言った。
「蒼君、Fの活動はしていないとはいえ、モテるよ?」
分かってるよ。
「見るからにイケメンだし、ファンだっているじゃん」
分かってるけど、どうしようも出来ないんだよ。
「あたし、束縛したくないし。
今の生活、蒼も楽しそうだし」
「そんなんだからいけないんだよ」
亜美はグサリと痛いことを言う。
「唯がこのままのんきにしてると、蒼君持ってかれるよ」
「!?」
「あたしだって本気で狙うよ?」
「やだ!やめてよ!」
あたしは泣きそうな顔をしていた。
冗談じゃない。
蒼が他の女の人に乗り換えるなんて考えたくもない。
それが例え亜美だって嫌。
蒼が優しいのはあたしだけ。
蒼のことを分かってるのもあたしだけ!!