「ワーク?国語のやつ?」



「う、ん」



「ちゃんと探せばあるよ絶対。ロッカーは?」



はは、と笑いながら比較的優しく彼女に言う。


…多分、こういうところがコイツのいいところなんだと思う。



チラリと女子をみると慌てて教室の後ろへ行き、ロッカーを探し始める。



「…………あった…!」




はっや、最初からロッカー探せよ。


この人、絶対頭悪そう。



「ごめん高崎くん!普通にあった!」



「ほらなー!俺の行った通り〜!」



高崎は顔一つ変えずケラケラと笑う。



「鈍くさ」





あ。

思わず口に出してしまったけど、



まあいいや、本当の事だし。