「………は?」



日向くんは大きく目を見開いて、顔をしかめた。


「(…綺麗って言っちゃダメだったかな…)」



私から顔を背けた日向くんは、手で顔を覆う。



なに……______?



「ほんと…お前は………っ。クソ……」



「え?…なに?」



見えない日向くんの表情を、顔を覗き込んで見つけようとする私。



「(な……に、これ…)」



見つけたのは、


顔を真っ赤にする君。




これは、どういう反応!?


白い肌が、みるみるうちに赤に染まる。




「……………照れてる?」



私が小さな声で呟くと、日向くんは「違ぇよ」と言って、またそっぽを向いた。



「嘘じゃん!顔赤い!」



ブラウンの瞳の彼は、必死で隠そうと私を手で遠ざける。


それを簡単によけた私は、さらに距離を詰めた。



「(日向くんが照れてる…!!!!)」



あのクールな日向くんが…!



あの、無愛想な日向くんが…!