バスに乗るともうそこには大樹がいた。

「大樹」
「瑞穂」

私と大樹の声がぴったりかさなる。

「え、大樹なに?」

「え、いや、瑞穂こそ...」

二人でしばらくおどおどして

「「あはっ...」」

また二人同時に吹き出した。


「大樹おはよう」

「瑞穂も...おはよ」


お互いあえて昨日のことには触れなかった。

「大樹ー写真撮ろ?」

私はスマホをだす。

「は?悪い奴〜」

それをみて大樹もにやり
そして

「いいよ、とろーぜ」

いつもの無邪気な笑顔を見せてくれた。