どれくらい走ったんだろ...
私は気づいたらロビーにいた。
こっそりとスマホを見て時間を確認する。
そろそろ部屋に戻らなきゃいけない時間。

先生に怒られるな...

そんなことを思っても、私は部屋に戻れずにいた。


多分...ひどい顔をしている。


今頃大樹と來美ちゃんはどんな話をしているんだろう。
やっぱり胸が苦しくて...
つくづく私は大樹が好きなんだと思う。

「辛いなぁ...」


私しかいない、広いロビーにただ、声が響いた。