「私には亜梨朱という名前があるんですよ」

「知ってるよ」

「知ってなら……」

「だってさぁ、ちっちゃくて、可愛いから、子リスちゃんなの!
子リスちゃんって呼ぶには俺だけだからいいの、子リスちゃん!」


私の耳元でささやくように話す。


背筋に、言葉ではいいようのないゾクゾクとした感覚が走る。