私は異性から初めてされたキスに、ドキドキがとまらない。

大上さんの柔らかい唇の感触が残る頬をさすった。

大上さんにとっては挨拶程度のキスかもしれないが、男性経験はもちろん付き合ったこともない私には刺激が強すぎた。

その場に立ち尽くしていると、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る。

私は我に返り、自分の教室に急いで戻った。

なんとか先生が来るまでに戻ったので、授業に遅れることはなかった。

その後、大上さんのことやキスのことばかりを考えてしまい先生の声も脳内に入らなかった。