大上さんとは、下駄箱で別れた。

勝手に私と付き合うと宣言した大上さん。


……いや、あれは悪い冗談に決まっている。


女子たちに囲まれてピンチ的状況を回避するためについたウソ。

イケメンの大上さんと平凡な私。

真剣に付き合おうなんて思うわけがない。

授業中、大上さんとの出来事についての私なりの答えを出そうとして、ずっと考えていた。

最終的に、あれは冗談だったんだ、の結論を出した。