「私が了承してないんですけど。」


「子リスちゃん照れちゃって。」


大上さんは私の頬を指でツンツンする。


「……照れてませんし。」


大上さんをにらみながら、彼の手を払いのけた。


「照れちゃって。」


どうすれば、このかみ合わない状況から抜け出せるのか……。


私は脳内で模索していると、突き刺さるような視線を感じる。

言い合う姿を登校してきた人たちが、通りすがりに見ていたのだ。

そんな様子を知ってか知らずか、私の肩を軽く叩き


「またね!子リスちゃん。」


必要以上に笑顔を振りまきながら、その場から去っていった。

私はこのよく分からない状況を上手く解決できる方法はないかと思案した……。