「死神?」

死神といえば、死んだものの魂を回収や死が近い人の近くにいるというあの死神だろうか

しかし、この絵の死神はどう見ても青年の絵にしか見えない

「“トウヤ”…」

今まで見てきた作品の中でこの作品が一番好きになった
理由なんて分からない
でも、一目惚れと似た感覚だ

しばらく、そこに立ち尽くしていた
ふと、時計を見るともう二時半近く
三時からはカフェに行くとかなんとか言っていたため急いでその場を去る

入り口に戻りながらまだ見てない作品に目を通していく


「あっ、白蘭~」

入り口にはすでに友達の姿が

「ごめん、結構夢中になってた」

「わかるわかる、面白かったね」

そんな話をしながら、美術館を後にする




























頭の中では、あの絵がインプットされて離れなかった